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☆短☆編☆集☆!!

第3章 25歳の義理の父×小学2年の息子

「ここはどこ?」


「なんでみんな真っ黒い服なの?」




「お父さん。なんで泣いてるの?泣かないで!」






「婀紬斗(アツト)。ごめんね、もう泣かないよ。」




そう言うと、お父さんは涙を拭い、僕の頭を撫でた。




「うん」ニコ





「ねぇねぇ。お母さんどこ?僕もう疲れた!お家帰ろ?」





「あつ・ ・ ・とぉ・ ・ ・ ・うっ・ ・ ・ ・」



ぎゅっ




お父さんはまた泣き出し、僕を思い切り抱き締めてきた。





「お父さん?」





「婀紬斗。お父さんの話をようく聞いて!いい?」






「?・ ・ ・うん」






「お母さんとは・ ・ ・もう会えないんだ」





「どうして?」






「お母さんはね、天国にいるんだよ」





「天国?」




「そう。だからこれからはお父さんと二人で暮らす事になる。」




「分かった?」





「ん・ ・ ・分かった。」





「そか・ ・ ・お前、泣かないの偉いな。」






「だって・ ・ ・僕が泣いたら・・・お父さんもっと泣くでしょ?だから我慢する。」



そう。


お母さんが死んで、一番辛いのはお父さんなんだ。


僕がしっかりしてお父さんを支えないと、いつか壊れちゃう。





「あつとぉ・ ・ ・ホントいい子だなぁ。そこ母さんに凄く似てるよ。帰ろうか!」




「うん」



こうして、葬儀を終え、僕とお父さん二人で家に帰った。

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