
永遠(トワ)に愛す
第6章 …ヴァンパイアの王…
立派な屋敷の一室…
家具などなにも無く、少し年配の男と響夜が話し込んでいる姿があった。
見た目は58歳くらいで、どことなく響夜と似ている頑固風な整った顔立ちに赤い目…
黒髪はオールバックで、真っ黒なスーツに身を包んでいる。
「話しは大体わかった
‥‥その人間を始末し なさい
お前の罪はそれで無し にしてやろう」
「それはできない
俺は‥りんを心から愛 してる
たとえ‥父でもあり長 でもあるあなたの命令 でも‥‥」
「…なら‥仕方ない
私が直々に
その人間を始末する」
「母さんの時みたいに? 」
「…そうだ
お前は次の長として我 々ヴァンパイアをまと めなくてはならない
麗華を手にかけただけ でも大事なのに…
ましてや人間の女に心 奪われるなどっ…!」
「あなたがどうしてもそ うするというのなら… 俺は…全てを捨てて
りんと共に生きる」
「どういうことか…わか っていて言っているの か?」
「ああ」
「そうか…
お前には失望した‥‥ だが‥この屋敷から出 すわけにはいかない」
その言葉ん合図に‥大勢のヴァンパイア達が、ぞろぞろと部屋に入って来た―――
「事が済むまで
お前には大人しくして てもらう」
「りんには手出しさせな いっ」
