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花火の秘密

第2章 りんご飴の秘密

二人の声を引き金にしたように大きな爆発音が聞こえてきた。

俺とひなは飛び出そうな心臓を押さえて振り向く。

すると空には大きな光の輪が見下ろしていた。

「花火始まってもうたやん。」

俺が小さく呟いて再び箱に目を向ければ箱は身を細くしてそこに立っていた。

「…嘘やん。当たったのに…。」

ドラマのようにそううまくいくものじゃないんだよと横向く箱に嘲笑われているようだった。

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