テキストサイズ

花火の秘密

第2章 りんご飴の秘密

「…よこ、ちょっ、こっち。」

どっくんの希望でもうしばらくヤスを待つことになり仕方がなく待っていると、急にすばるに声をかけられた。

「いつ、言うねん。」

「なんの話や?」

「とぼけんなや。いつまでもひなの方チラチラ見てるくせに。今日言うんか?」

こいつの笑顔は完全に人の恋心で遊んでいる。

「そういうそっちはどないやねん。いつ言うねん、ま・る・に。」

お返しに耳元で囁いてやった。

そうすると明らかに動揺してくれるのがきもちいい。

「どうでもええやろ!!」

「ほんなら、俺のこともどうでもええやん!!」

「それはちゃう。」

「一緒じゃボケ!!」

「なんやとごらー!!」

「なにしてんねん!!」

どこからともなく右手が飛んでこれば痛さやら楽しさやらで声がでなくなった。

「ええ年したおっさん二人でなにじゃれとんねん。公共の場やねんから大人ししとけ!!」

「完全におかんや。」

思わず漏れ出てきた笑顔にのせて口を滑らせれば余計なもう一発の平手を浴びるはめになった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ