
月夜の下で…
第2章 ~ 告白と嫉妬 ~
早朝…
嬉しそうに、台所で弁当を作っている制服姿のみちるがいた。
「みちるくんっ
すごいイケメンが迎え に来たわよ♪」
「はっはいっ」
思ったより早かったな ぁ~
慌てて風呂敷に弁当を包み、急いで玄関に向かった。
「楼っ!
早かった…ね‥‥」
「おはよう‥みちる」
待っていたのは森崎先輩で、ニコリと優しく微笑んだ。
「森崎先輩…どうして… 」
「一緒に行こうと思って …迷惑‥だったかな? 」
「めっ迷惑じゃ…
でも楼と約束して―― 」
「みちるっ!!
迎えにっ‥‥」
いいタイミングで楼が現れ、森崎先輩を見るなり目つきを鋭くさせた。
「なんでお前がいるんだ よ」
「みちると一緒に行こう と思ってね」
二人は睨み合い、ピリピリした空気が漂っていた。
どうしよう…
せっかくわざわざ遠回 りしてまで来てくれた 森崎先輩‥‥
でも…
約束してたのは楼だし ‥‥
「今日は3人で行こうよ どうせ行き先は同じな んだし」
「ありがとう‥みちる」
優しく微笑む森崎先輩とは逆に、楼は面白くなさそうにプイッとそっぽを向いてしまった。
