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寝取られ漂流記

第6章 16歳冬その2

「すいませんでした」


ホームルームの最後にあたしは担任に呼び出された。
一週間も無断欠席すれば当然かも知れない。
こんな事になるなら、お母さんに頼んで風邪っとでも言ってもらえば良かった。


でもおかげで雅章の呼び出しを無視する口実が出来た。


いくら雅章でも、これは流石に怒れないよね。


「聞いとるのか!?」


担任はまだ何かを話していたらしいけど途中から殆ど聞いてなかった。


「聞いてます、聞いてます」
「まったく、しょうがない奴だな。まぁ北条は普段真面目にやってるし、今回はこれで済ますがな、次こんな事があったら最悪、停学もあるからな」
「分かりましたぁ」


何を言われたって言い返しても無駄なのは日頃の担任の様子から分かってる。
それにしても停学まで言われるとは思わなかったなぁ。


「もう、行っていいぞ」
「はぁい」


担任から解放されるとあたしは職員室を出た。


「待ってたぞ」


職員室の前には立ち尽くすように雅章が立っていた。

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