クリスマスに奇跡を
第2章 奇跡のあとのクリスマス
「本当は桜の時期の方が風情があるかも知れませんが、すみません。なにせ、今はサンタなものですから・・・」
笑った男が、ふいに天を見上げた。
俺も釣られるようにして、天を仰いだ。
「雪と共に悪い夢は終わりますよ。ほら、降ってきた。」
男が両手を天に掲げると、チラチラとあの時と同じように雪が舞った。
それはまるで魔法のようだった。
俺は、しばらくその幻想的な風景に見惚れていた。
「綺麗・・・ですね。」
寒くはあったが、薄汚れた心が洗われるような心地よさがあった。
そして、俺が男へと視線を戻した時にはもう、男の姿は無く、代わりに細身の男が立っていた。
・・・・・・・・・
信じられない。
俺は何度も瞼を擦り開けた。
伸ばしかけた指先が躊躇し、何度も握りこまれる。
触れた途端にこの淡雪のように消えてしまうのではないだろうか?
どうしても勇気がでない。
「伸・・・」
悟の声が響く、嬉しい筈なのに唇が震えて言葉がでない。
ずっと、器械から離脱し、元気になった悟の姿を夢見ていた。
その悟が、俺の目の前に立っているのだ、これは初雪が見せた夢としか思えない。
夢ならば、俺は悟に触れてもいいのだろうか?
だが、怖さも伴ってか、足が竦んで前に踏み出す事が出来ない。
そんな俺に、悟がゆっくりと近づいてくる。
どうしていいか、迷ってしまう。
笑った男が、ふいに天を見上げた。
俺も釣られるようにして、天を仰いだ。
「雪と共に悪い夢は終わりますよ。ほら、降ってきた。」
男が両手を天に掲げると、チラチラとあの時と同じように雪が舞った。
それはまるで魔法のようだった。
俺は、しばらくその幻想的な風景に見惚れていた。
「綺麗・・・ですね。」
寒くはあったが、薄汚れた心が洗われるような心地よさがあった。
そして、俺が男へと視線を戻した時にはもう、男の姿は無く、代わりに細身の男が立っていた。
・・・・・・・・・
信じられない。
俺は何度も瞼を擦り開けた。
伸ばしかけた指先が躊躇し、何度も握りこまれる。
触れた途端にこの淡雪のように消えてしまうのではないだろうか?
どうしても勇気がでない。
「伸・・・」
悟の声が響く、嬉しい筈なのに唇が震えて言葉がでない。
ずっと、器械から離脱し、元気になった悟の姿を夢見ていた。
その悟が、俺の目の前に立っているのだ、これは初雪が見せた夢としか思えない。
夢ならば、俺は悟に触れてもいいのだろうか?
だが、怖さも伴ってか、足が竦んで前に踏み出す事が出来ない。
そんな俺に、悟がゆっくりと近づいてくる。
どうしていいか、迷ってしまう。
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