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わすれない

第2章 それぞれの傷

美咲はわけわかんないといった感じで、なんで!どうして?ばかり聞いてきた。

俺は秘密としか言わなかった。


正直、美咲をあの男に返したくなかった。たぶん、この数日で間違いなく美咲に惹かれている自分がいる。


ーー今度こそ、俺が守る。

そう心に誓った。



面会時間が近づいてきたので明日また来る。
と言い残し、病室を後にした。スタッフステーションで明日また来ることと、俺以外部屋に通さないことをお願いした。



病院の外に出ると、辺りは真っ暗でぽつんぽつんと街灯がひかっていた。



自分の車へと歩き出したとき暗闇の中に人影を見つけた。

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