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仮面な人たちの恋愛夢小説

第9章 愛が強さに?蜂蜜と指輪の思い出(鎧)

──約束を交わしてから一週間。
彼女はパッタリと戒斗の前に姿を現さなくなった。
連絡をしても通じず、電源が切られている様だった。
当然、戒斗の苛立ちは日々募っていくばかり。
そんなある日のこと。仲間の一人・ザックから想いもしなかった電話が入る。

「──何…!?」

ザックからの電話。
それは、ユグドラシル・コーポレーションで働く人間の噂をたまたま通りかかったザックが聞いたものだった。
噂はこの様な内容だった。

(ねぇ聞いた?一週間前からあの秘書が入院しているらしいわよ?

(聞いた聞いた!意識不明なんですってね。お気の毒‥

(えぇ。それに、運ばれた時全身傷だらけで殴られたような痕もあったらしわよ

(えー!?何何?まさか暴力?

(だけど彼女には高校卒業してから家をすぐ出たから両親は近くにはいないはずよ?

(その両親が数年ぶりに会いに来たとか!それで彼女を…!

(やだ!やめてよ怖いから…

──そんな様な内容を耳にしたザックはもしかしたらと慌てて戒斗に連絡したのだ。
“もしそれが本当だとしたら”
嫌な予感を抱えながら、戒斗はザックから聞いた病院へとバイクを走らせた。

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