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仮面な人たちの恋愛夢小説

第4章 心とココロ(剣)

完全に眠った凛を確認すると、始も与えられたベッドに身を置く。
その日、流石に疲労を感じた始も凛のベッドで眠りについた。
──翌朝。

『あら始君、早いのね』

「おはよう御座います」

『今日は忙しいから、もう凛を起こして来てくれないかしら?』

「分かりました」

凛の寝床まで戻るとまだ寝息をたてて寝ている凛の身体を揺する。

『ん…おはようございます始さん‥』

「おはよう。お母さんに君を起こすようにって‥」

『あ…今日‥兄の命日なんです。だからだと思います』

「‥‥命日」

寝起きの身体を起こし、凛は足早にリビングへと向かう。
始は凛について行った。

『始君、良かったら貴方も来ない?』

「いいんですか‥?」

『私、兄さんに始さんのこと見てもらいたい』

「始君が嫌じゃなければ私達は構わないよ」

「…行きます」

凛と始以外両親は喪服に近い格好になり、凛の兄が眠る墓へと脚を運んだ。

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