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仮面な人たちの恋愛夢小説

第36章 甘い紺色(電※)

「テディ…!」


俺が怒鳴るとテディは彼女の肩を震わせて再び俺を見た。

テディの瞳は、彼女の瞳で悲しみを表現していた。


「幸太郎‥‥私は…」


小さく呟くような声。

何を言おうとしているのか分かった俺は、テディに歩み寄った。


「私は‥‥私は彼女を…っ」


彼女の身体を引き寄せた俺は、テディの言葉を塞ぐのと同時にそのまま彼女の唇を借りて口づけた。

抵抗する彼女の腕はテディの意志で、俺はそんなテディの意志を無視して舌で固く閉ざされた唇を抉じ開け入れ込んだ。

彼女の舌のはずなのに違う感覚に感じていたのはテディが憑依しているせいか───俺は頭の片隅で考えていた。

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