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仮面な人たちの恋愛夢小説

第36章 甘い紺色(電※)

ある時、いつも通り彼女に会いに行くと後ろ姿に抱き着いた俺。

そんな俺に彼女からは反応なしで、少し違和感と不思議さを感じた。

その違和感と不思議さの正体は、彼女の長い髪に不自然に栄える藍色のメッシュが教えてくれた。


「テディ…なのか?」


ふいに振り返った彼女が立ち上がると腹の前で腕を組み、真っ直ぐに立って見せた。


「すまない幸太郎‥」


彼女の唇を借りたテディの声がそう言った。

テディが謝った理由は一つ───女の彼女に憑依したことだった。


「何だよ‥どうしたんだよテディ」


彼女の顔が俯くと、本来黒い瞳が藍色の瞳になっているせいか暗さを感じさせた。

テディは俺の質問には答えなかった。

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