
願わくば、いつまでもこのままで
第8章 変化
しばらくの間、梶木・園田と俺はほとんど接触しなかった。
梶木もそうだが、まさか園田までとは……
大分ショックで今の不安定な俺にはダメージが大きかった。
そこに、またあの女が近づいてくる。
「よーおーくんっ」
「……」
またいつものように食堂で佐倉田が話しかけてきた。
「そういえば最近いつも一緒にいた2人がいないね。……喧嘩でも、したの?」
探るような目で口元をにやつかせながら聞いてくる奴にイラつきながらも、答えるのさえ面倒な俺は黙ったまま。
それを見て佐倉田は俺の隣に腰をおろし
食事中の俺の腕に自分の腕を絡ませてきた。
「……」
「ふふっ」
佐倉田は甘えるように俺の腕に頬を擦り付け、程良く実ったその胸を見せつけるように当ててくる。
それでも眼中にない佐倉田の存在がないかのように、俺は食べ終えた食器を片付けるため立ち上がり、そのまま奴を引き剥がした。
思っていたよりもあっさり離す佐倉田は片付ける俺の背中を見つめていた。
「クスッ……
もっと素直になればいいのになぁ」
