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願わくば、いつまでもこのままで

第8章 変化







翌日俺は大学を休み

案の定2人が家に押しかけてきた。




心配かけ過ぎてるのかな




ドアを開け、2人を招き入れる。



「今お茶入れるから」



「そんなことはどうでもいい!」



後ろから園田に手首を掴まれる。



「何かあったんでしょ?」




深刻な表情の園田の前に俺は息を吐き
取り敢えず座れと2人をたもした。




「今までありがとな
いろいろ気にかけてくれてさ
でも、もういいよ」



「どういうことだ?
もしかしてストーカーはいなくなったのか……?」




「……」





俺を見つめる2人前で俺は迷っていた。

いや、わかっている
あんなもの見せたら、もっと心配させる




「俺はさ、もう諦めたんだよ」




「……は?」




梶木の声色が若干変わった。




「もうストーカーは放っとこうと思って
いちいち騒ぐから相手を喜ばせるのかもしれないしね
動じなかったらつまんなくなっていつかストーカーもやめるだろ」






「お前……それでいいのか?」





梶木の表情の変化に園田は怖がりながら
俺と梶木交互に見続ける。

俺は気づいていないフリをして離し続けた。





「いいとか悪いとか
そういうもんじゃないだろ」





「じゃあどういうことだよ!!
お前あんなに落ち込んで怖がってダメになってたじゃんか
諦めたって、お前もしストーカー終わらなかったらどうすんだよ!
俺はお前に元気になってほしいのに……」





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