刑事とJK
第66章 刑事始動
「あ、でも確かにトムさんは外を出歩きましたよ。
1:30くらいにね」
斉藤は思い出したように言った
「そ、それを見たんだ、
きっと僕はそれを見たんだ!!」
「でも、明さん…そうすると、
百恵さんとの供述と食い違って来ますよ?」
「え…」
明は百恵を見た
「明さん…1:30にはもうとっくにお風呂から上がってたし、
あたしと一緒にいたじゃないの…?」
「あれ…?
はは、そうだったっけ?」
細川明は苦笑いした
「しかも、1:30にトムさんが
外を歩いてたってのも嘘っす」
「なっ…、斉藤さん、
あなたどこまで人をからかえば…」
「明さん、もうあんまし喋んないほうがいいんじゃねぇっすか?
ボロ出ちゃいますよ、いや、もう出ちゃってますかね」
斉藤は明を見た
「…」
明は目を背ける
「…明さん…?」
百恵が明の顔を覗き込む
「油断したんすね。
オレがトムさんを犯人だって決め付けたから、
そのままトムさんを犯人にしてしまおうって思って
嘘の供述をしてしまった」
『…まさか、犯人って…』
「ああ。
三宅武志を殺害したのは、細川明だ」
!!!
「明さん…そんな、嘘よね!!?」
「何で細川さんが武志を殺したの!!?」
細川明は黙りこくる
「動機はわかんねぇが、
殺害に至る手順はこうだろう―――――」
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える