刑事とJK
第5章 小犬
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斉藤が刑事課室に戻ってきたのは、
そこを出てから2時間ほど経ったときだった
「ただいま戻りやしたぁー…」
先輩方もたくさんいるので、
適当に挨拶を済ます
「なんだ斉藤、ずぶ濡れじゃないか…傘は?」
「ちっと風で飛んでっちまったっす」
「へー…床、あんまり濡らすなよ?」
「へいへい」
無理に決まってんだろ
斉藤はいつもの、
自分とシゲが使っている部屋に入った
「わっ、先輩どうしたんすか!?
びっしょびしょ…」
シゲは驚いて、目をまんまるにさせた
「お前、着替え持ってるか?」
「そんな都合良くあるわけないじゃないですか」
「買ってこい」
5000円札を渡す
「ええ〜…しょうがないっすね…」
ハァとため息をつき、
シゲは扉に手をかけた
「Tシャツとパンツとズボンな
センスいいやつ買ってこいよ?」
「責任重大っすね…」
何か言いたげだったが、
シゲは金を持って部屋から出ていった
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