
手紙~天国のあなたへ~
第6章 別離
「明日、いや、明日と言わず今日中にも、私はこの世から消えるかもしれない。また、二、三日中ではなくとも、いずれ囚われの身となることは明白だ。そのような身で今、そなたに何を約束してやれるだろう? せめてきちんと別離を告げ、そのことで、これ以上、私に拘わっていれば、そなたにまで及ぶやもしれぬ危険からそなた守ってやるくらいのことしかできないのだ」
―ただし、その鳳凰は直に心ない狩人に撃ち落とされ、血まみれになる。私が見たのは、それがすべてだ。
―ただ、途方もない大きな災いがやがてあのお方を襲い、あの方は嵐に巻き込まれるであろう。
―国を揺るがすような重大事の場合、一人の人間がいかにあがこうと、動き出す運命の歯車を止めるすべはない。
―ただし、その鳳凰は直に心ない狩人に撃ち落とされ、血まみれになる。私が見たのは、それがすべてだ。
―ただ、途方もない大きな災いがやがてあのお方を襲い、あの方は嵐に巻き込まれるであろう。
―国を揺るがすような重大事の場合、一人の人間がいかにあがこうと、動き出す運命の歯車を止めるすべはない。
