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BL~中編・長編集~

第21章 ~番外編②~

「じゃ、また。」

「勉強頑張りなよ。」

「「はーい。」」

近藤を残して、俺は佐藤と教室へ足を進めた。

「先生になんて言い訳するかな…」

「正直に、保健室で寝てたって言えば?」

別に、今日の補習は任意だし。

成績がヤバいわけではない。

「お前は成績がいいからなにも言われないだろうけどさ~。」

「だから…そんなによくないっての。」

佐藤は、なんか変な誤解をしてるんだよな~。

「おはようございます。」

「ございます。」

補習教室に入ると、ちょうど世界史の補習中。

「なんだ、お前らサボりかと思ってたぞ。」

「別に強制じゃないですよね?」

指名を受けた覚えはない。

「じゃあ、遅刻した罰。 佐藤、後漢第六代皇帝は?」

「景帝です。」

そのくらいは知ってて当然だ。

「景帝の代に起こった反乱は?」

「呉楚七国の乱でしょ。」

まあ、それを知らなかったらヤバいな。

「やるな。 じゃあ、ちょっと飛ばして、五代十国の十国全部答えてみろ。」

「え!? えーっと…」

おいおい。

難易度上げすぎだろ。

「北漢、南漢…」

「はい、時間掛かりすぎ。 アウト~。」

「ええ~!?」

随分と理不尽な先生だ。

「まだまだ勉強が足りないな。」

「そんな~…」

完全に遊ばれてるだけだと思うけど。

まあ、黙ってよう。

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