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BL~中編・長編集~

第12章 ~こんどこそ一緒に~

シバの困ってる顔を見て苦笑した。

「ごめんな。 言ってることがいろいろ矛盾してるよな。」

わからない。 俺は、どうすればいい?

自分が何をしたいのか・・・どうなりたいのか、わからない。

「いいんじゃないか?」

「・・・え?」

いいって・・・・なにが?

驚いて顔をあげると、シバはにっこり笑っていた。

「俺は、そんなに一生懸命になって考えてるハルを見たことがない。 それだけ本気なんだろ?」

「ぁ・・・・」

その笑顔は・・・昔、俺が・・・ミケが困ってた時に、励ましてくれたトラが浮かべていた笑顔と同じだった。

「そういうのはお前じゃないとわからないことだし、俺は何も言えない。 でもさ、話ならいつでも聞いてやるから、一人で抱え込まないでちゃんと言えよ?」

「・・・うん。 ありがとう、シバ。」

シバが友達でよかった。

この時以上にそう思ったことは、たぶんない。

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