テキストサイズ

BL~中編・長編集~

第12章 ~こんどこそ一緒に~

「・・・これ・・・・・この間のお礼に。」

頭が痛いのを我慢し、シロに作ってきたカレーを渡す。

「えー、わざわざいいのに・・・」

「いらなかったら捨てていいから。」

あの時と、同じだな。

シロに助けてもらった時に記憶を取り戻した時と、同じ感覚だ。

「捨てるわけないじゃん。 ハルの手料理なんだから。」

「・・・っ・・・・それだけ・・・じゃあ。」

頭の痛みが我慢できなくなる前に、シロの前を立ち去った。

「ハル、ありがとうね!!」

お礼の言葉を背中に受けながら、俺は必死に頭痛と闘っていた。

『はい・・・どちら様?』

『クロ~、どうしたの?』

『誰?』

昔・・・クロの家に行った時も・・・・・

彼は上半身裸で、奥からタオルを巻いた女の人が出てきて・・・

「っ・・・う・・・・」

なんで俺は、クロの家に行ったんだ?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ