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二十歳になれば

第6章 居場所


もういい…

なんでこんな目にあわなくちゃいけない?


高一の秋

生ごみでベタベタに汚れた掌を見つめながら、

初めて殺意を持った瞬間だった。


でもそんな私に、雨だけは優しかったと思う。


雨のおかげで、泣き顔は誰にも見られずに済んだのだから。


15歳にもなって男が泣くなんてみっともない。




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