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恋心

第22章 蛇

蝶が…飛び立ってから二日目の朝

俺は
いつものように
電車に揺られながら
真っ暗な地下鉄の窓を眺めていた


あの日から
蝶に会うこともできずにいる


目をつぶれば
あの肌を思い出し
年甲斐もなく下半身が熱くなる


目的地に着いた
途端
携帯が勢いよく鳴る


改札機横に立ち止まり
通り行く人達を背にして
俺は
携帯の通話ボタンを押した

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