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恋心

第22章 蛇

真っ黒に塗られた壁には
小窓がついていて
そこから中を見ることができた

ひとつ
ひとつ

覗いた


中年のだらしない顔をした
男が女の脚に頬をスリスリと
しぎら
満足そうに舌をだしている


どこも
かしこも


ただ、脚を首に巻いたり
なめ回したりしていた。


奥から二番目の部屋が空いていた
俺は…
何気に覗いた



女は、足から血を流し
悲鳴をあげて
のたうちまわっていた


男は若い従業員に抑えられて
顔は、此方を見ながら
鮮血で真っ赤になっている
口から何かを吐き出した。

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