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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

「あー、はいはい。 わかったから、早く寝ろ。 お前、最近眠れてないだろ?」

「ぇ…」

どうして、そのことが…

「ふぁーあ…おやすみ。」

「ぉ、おやすみなさい…」

私を抱きしめたまま、すぐに寝息を立て始めたニック様。

「……………」

温かい…人の体温って、こんなに温かいものなんですか?

「ニ…ック様…」

安心感からか、眠気が襲ってきた。

「……っ…」

目を閉じてしばらくしない間に、私は暗闇に堕ちた。

―――――――――――――













「ニック様、起きて下さい。」

「ん…」

次の日。

久しぶりにぐっすり眠れたお陰か、目覚めがすごくよかった。

「おはようございます。」

「ん…」

まだ寝ぼけていらっしゃるのでしょうか。

「朝食の準備ができました。」

「……わかった。」

ニック様は伸びをしながら立ち上がられると、私の顔を見て、安心したように微笑まれました。

「よかった。 少し、顔色良くなったな。」

「え?」

もしかして、私のことを心配して…

「ん。」

「……?」

私の前に手を差し出してきたニック様。

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