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恋ばか

第35章 ~おまけ2~

「藤堂望さんのこと、調べさせてもらったよ。」

「!!」

彼の名前が出た途端、鏡夜の顔は真剣なものになった。

「事故に遭って、植物状態らしいね。」

「…………」

彼のことを調べた書類を見ながらそう言う。

「この人のことを治したくて、医者になったんでしょ?」

「………あぁ。」

鏡夜が頷いたのを確認して、俺は小切手を取り出した。

「………?」

「ここに六千万の小切手がある。 このお金で、望さんのことを治してあげて。」

「なっ…」

鏡夜は、驚いて声も出ないようだ。

「世界的に有名な医者なんだけど、この人のこと知ってる?

相談したら、望さんの手術をやってくれるって。」

「この人が…?」

俺は頷き、先程の先生との電話のことを話した。

「ただし、条件付きでね。」

「条件?」

先生が出してきた条件。

それは…

「先生の助手として、向こう3年間アメリカで働くこと。」

「俺が…この人の助手…?」

鏡夜をもう一度渡米させること。

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