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恋ばか

第33章 ~貴方だけを愛してます~

「な~に小声で話してるんですか?」

「二人して内緒話?」

うっ…両隣から感じるオーラが黒い…

「別に、なんでもない。」

「本当ですか!!?」

素っ気なく答えると、真中が食いついてきた。

「本当だって。」

「ぶ~…」

これは…答え方を間違えると、大変な事にないりそうだ。

「ところで、先輩はどっちが好きですか!?」

「は?」

またそういう話に戻るのかよ。

「もちろん俺だよな。」

「こんな嫉妬深い人より、僕の方がいいですよね?」

「…………」

こんな喧嘩ばっかりしてる二人よりは…

「小山先生の方が好き。」

「「ぇえ!!?」」

「おや。」

「あらま。」

「爆弾発言だね。」

「めんどくさいことになりそうだな。」

自分でも、爆弾発言をしたと思う。

「それは嬉しいですね。」

「へへへ。」

先生はにっこり笑った後、俺を素早く車椅子に座らせた。

「では、デートでもしてきましょうか。」

「いいですね。」

「「あ、ちょっ…!!」」

二人に捕まらないうちに、俺と先生は病室から逃げ出した。

「ありがとうございます。」

「いえいえ、私も楽しんでますから。」

本当に、小山先生はいい人だと思う。

こんな先生、世界中のどこを探しても見つからないだろう。

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