
先輩+私=××
第10章 真実
「だから今はほとんど一人暮らしですよ」
「そうか……生活費はどうしてるんだ?」
「父が毎月振り込んでくれます。父が学生の内は勉強に専念しなさいとのことで、以前やっていた新聞配達のバイトを辞めました。」
「そうか…」
「涼風とはそれで親しくなりました…」
「?」
「毎日涼風は決まって、新聞が来るのを外で待って、…俺にいつも[お疲れ様です!]って言ってくれたんです…」
「……」
「その時に苗字を知って、まさかと思って親族の人に聞いたんです。…あなたのことを―――…」
