
先輩+私=××
第10章 真実
「ま、まぁ…此処ではなんだからリビングへ行こうか」
「はい」
お父さんは俺をリビングへ案内し、自分の部屋へ向かった。
「待たせたね…」
「…いえ」
「君が話たいことは麗子とのことだろう」
「はい…あなたは俺の母さん…麗子さんと不倫関係にありましたね」
「あぁ…」
「当時あなたは俺の存在は知っていたんですか?」
「…いや、…麗子が亡くなったと聞いて葬式に出たときに君のことを知ったよ…」
「……」
「覚えているかな?君が5歳のころ、一度君は私と会っているんだ」
「…はい」
「君と涼風が初めて会ったのはその時か―――…」
