テキストサイズ

放課後は図書室で

第15章 それでも好きな場所に

「あっ、お疲れさまです!」


「…おっ、…お疲れさまです…。」


振り返ってニヤっと笑った紗耶香が先輩に挨拶をしたので、私も慌てて言った。

さっきまでの紗耶香との話もあって、顔が熱くなるのを感じ、俯いた。


「お疲れさま。…女の子が遅くまで遊んでたらダメだよ。
図書委員の当番じゃなかったから、何かあった訳じゃないよね?」


「ちょっと喋ってたら遅くなっちゃって…。ね、美希?」


悪戯っぽく笑う先輩に、紗耶香は意味ありげに言うと私の顔を覗き込んだ。


「うっ、うん…。」


慌てて頷くと、紗耶香はニヤニヤ笑っていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ