テキストサイズ

ドキドキえっち!

第4章 神様がくれた1ヶ月



動物園にも水族館にも行った。

朝も昼も晩もたくさんキスをし、夜は抱き合って眠った。

その日もいつもと同じようにみゆきを俺の腕に抱き寄せて眠りについた。


「…かないで…

いかないで…」

ふとみゆきの小さな声に目を覚ます。腕の中のみゆきは目をぎゅっと瞑ったまま声をもらし続ける。


「ぅっ…いかない…で」

ああ、両親の夢を見ているんだな。俺はそう思い、みゆきの髪をなでながらぎゅっと抱きしめる。


みゆきは幼いころ、母親に捨てられた。父は母に子どもができたことを知ると、行方をくらました。

-必ず迎えにいくからね

そう伝えられて孤児院に置き去りにされたみゆき。

今でも心のどこかで母の帰りをまっているんだろうか。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ