
アンタしか。
第6章 挿
「……よし、もう帰れるか?」
「はい…」
山内は下を向いている。
セックスのときとは本当に別人…。
「じゃあ帰るか!お前、家近いの?」
「はい、あの…デパートの近くに…」
「ふーん、なら1人で帰れるな」
「…僕じゃなくて自分の心配して下さい…僕こそ送っていきます…よ…?」
「ん、ありがと、でもあたしも近いから大丈夫」
あたし達は校門まで一緒に歩き、そこで別れた。
その間に色々話したが、結構面白い奴だった。
「じゃあな山内、明日もちゃんと学校来いよ!」
そのとき山内は何か言ったのかもしれないが、如何せん声が小さいので分からなかった。
