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もしも、君を愛せたならば

第29章 それぞれ

〝なー夏帆、

 俺ヤバイかも〟



和也は、私をキレイにして
服を着ながら言った。


〝・・・何が?〟


〝お前に会ったら、
 いっつもこーじゃん?

 もー好きで好きで
 たまんねーんだけど〟


〝・・・ッ!!〟


唐突な告白に、言葉を失った。

和也は寄りかかってキスしてきて、
何度も何度もキスした。

そんな和也が愛おしくて
思わず言った。


〝・・・あたしも・・
 
 好きだよ?〟




すると和也は嬉しそうに笑った。


〝・・・早く
 
 俺のモンになって?〟



それだけ言って
またキスされて、
私の胸は苦しい位に
和也でいっぱいになった。


〝まー俺が好きってったのは
 夏帆じゃなくて
 エッチの事な!〟

〝ひ、ひどいッ!!
 もぉ!ご飯抜き!!!〟

〝ははッ!!
 ウソ!!夏帆が一番!!〟



ふざけてる和也も好き。
エッチな和也も好き。

その頃の私は、きっと今までで
一番幸せだったと思う。


卒業を間近に控えつつも
私と亜矢は、それぞれに幸せだった。

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