テキストサイズ

ガーディスト~続編~

第7章 視えない男(前編)

「きれい…」



光にかざすと、勾玉は透明感のある緑色に輝いた。



「この勾玉があれば、悪質な霊からつばきちゃんを守ってくれるはずだから大丈夫だよ」



乙姫はニコッと笑った。
あくまでも、つばきを外す気はないようだ。



「…わかりました」



まだ納得はできないが…もしかしたら社長には何か考えがあるのかもしれないと、祐司は渋々承諾した。



「良かった、頼むよ。あ、もしかしたら泊まりになる可能性もあるから、着替えを持って行くといいよ」



「泊まり…」



つばきは呟いた。



(…泊まり!? ゆーじと2人っきりで!?
そ、そんなっ…てイヤイヤイヤ、これは仕事だから!! そういう状況じゃないから!!)



一人で百面相しているつばきを、乙姫はクスクスと笑った。



「それなら駅で待ち合わせしよう。11時に改札口集合だ」



こうして、異例の警護の旅が始まった。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ