
俺はもう、
第3章 *宣戦布告..
「優、どうして電話してきたの?」
「え?別に理由なんてねぇよ。」
電気を消した真っ暗の部屋で、お互いに横になって話をする。
「河野くんとのこと、心配だった?」
「邪魔した感じ?」
優の電話はナイスタイミングだった。
あの電話がなかったら、きっと今頃私は・・・
考えただけで背中がゾッとした。
「キスってさ、」
「・・・・・」
「ベロ使うの?」
「は?」
布団からガバッと上半身を起こした優と、ベッドで横になる玲奈の視線の高さが一緒になって、暗闇で慣れた視界で目が合った。
「お前、なんちゅー質問してんだよ。」
「なんか、優のキスと河野くんのキス、全然違ったから・・・。
河野くんのキスね、呼吸が苦しくてなんかこうベロが入ってきたりして・・・すっごく説明しづらいんだけど、そういうキスもあるのかなって。」
玲奈の言葉に固まる優は何も答えずにただ驚き、見つめるしかなかった。
「優もそういうキスするの?」
無知の玲奈の興味に、優は戸惑いと同時に半分呆れていた。
「玲奈、翔太に何された?」
「何って、そんな・・・////
言えるわけないじゃん。」
タオルケットを口元まで上げると、恥ずかしそうに優を見つめる。
「まじでしたのかよ。」
小さく呟いた優が頭を抱えて大きな溜め息をついた。
