
RAIN
第4章 再会《翔side》
青地のティーシャツに黒のジャージを履いて濡れた髪の毛をタオルで拭きながら、台所へと向かう。
「掃除、大変だったんだからー」
姉貴の苦言がすぐに飛んできた。
ああ、と思う。
そういえば俺、濡れたままで上がったんだっけ。玄関から風呂場まで、濡れた床を掃除するのは確かに面倒だ。しかも自分の不始末じゃないから余計だ。
だけど気にしない。
姉貴の膨れっ面を浴びながらも、俺は我関せずと無視して冷蔵庫の中にある牛乳を取り出す。
姉貴も拘っても無意味だと諦めたのか、俺へとコップを渡してきた。素直にコップを受け取り、牛乳を注ぐ。それを一気に胃の中に流し込むと、牛乳を冷蔵庫のなかに仕舞い込む。
「なんで姉貴がいるんだよ? 今日はバイトがある日じゃねえの?」
俺の質問に姉貴が微かに動きを止めた気がしたのは、俺の気のせいか?
「今日はちょっと気分が優れなくて、お休みしたのよ」
フゥーッと息を吐きながら、麦茶を口にする。
やはりどこか違和感から拭えなかったが、どうでもいいと俺はひたすら牛乳を飲み続けることに集中した。
そんな俺に姉貴は新たな吐息を洩らす。
「あんたねー……、身長伸ばしたい気持ちは分かるけど、牛乳飲んだからって伸びるもんじゃないのよ」
「うっせーな!」
思いきり呆れている姉貴がムカつく。
男子高校生の平均身長よりもはるかに下回り、百六十ちょっとしかない俺は、小学高学年から牛乳を飲むのを日課にしている。
「ま、いいけどさ」
姉貴もそれ以上触れることはなかった。だったら最初から言わなきゃいいのに。
「ところでさ、どうしてあんた、濡れて帰ってきたのよ?」
姉貴が振ってきた疑問に、思いきり動揺してしまう。
「掃除、大変だったんだからー」
姉貴の苦言がすぐに飛んできた。
ああ、と思う。
そういえば俺、濡れたままで上がったんだっけ。玄関から風呂場まで、濡れた床を掃除するのは確かに面倒だ。しかも自分の不始末じゃないから余計だ。
だけど気にしない。
姉貴の膨れっ面を浴びながらも、俺は我関せずと無視して冷蔵庫の中にある牛乳を取り出す。
姉貴も拘っても無意味だと諦めたのか、俺へとコップを渡してきた。素直にコップを受け取り、牛乳を注ぐ。それを一気に胃の中に流し込むと、牛乳を冷蔵庫のなかに仕舞い込む。
「なんで姉貴がいるんだよ? 今日はバイトがある日じゃねえの?」
俺の質問に姉貴が微かに動きを止めた気がしたのは、俺の気のせいか?
「今日はちょっと気分が優れなくて、お休みしたのよ」
フゥーッと息を吐きながら、麦茶を口にする。
やはりどこか違和感から拭えなかったが、どうでもいいと俺はひたすら牛乳を飲み続けることに集中した。
そんな俺に姉貴は新たな吐息を洩らす。
「あんたねー……、身長伸ばしたい気持ちは分かるけど、牛乳飲んだからって伸びるもんじゃないのよ」
「うっせーな!」
思いきり呆れている姉貴がムカつく。
男子高校生の平均身長よりもはるかに下回り、百六十ちょっとしかない俺は、小学高学年から牛乳を飲むのを日課にしている。
「ま、いいけどさ」
姉貴もそれ以上触れることはなかった。だったら最初から言わなきゃいいのに。
「ところでさ、どうしてあんた、濡れて帰ってきたのよ?」
姉貴が振ってきた疑問に、思いきり動揺してしまう。
