
あたしは誰のもの?
第18章 "あたしは誰のもの?"
そして嫌でもバスの出発時間がくる
「あ、うち行かなきゃ」
来るときよりもだいぶ増えた荷物を持つ
さっきまでのふざけた雰囲気は一気に変わった
「・・・はやいなー・・」
冷華は時計を見てつぶやいた
バスに荷物を入れるの終えると千紗は冷華たちと向かい合う
「・・はやいお別れだな」
「次は彼氏とくるよ」
「そういえば俺ら千紗の彼氏見たことないな」
「あーそうだったね!じゃあ、今度は紹介しに来るね」
「次は一日で帰ったりしないでね?」
「アハハハ!大丈夫!次はうざいくらいいるよ!」
「それはやめて。うざくなりそう」
「千草、アンタは最後まで憎たらしい!冷華みたいに少しは悲しみを見せないさいよ」
「冷華、可愛い・・・」
「おいこら」
「・・・可愛い・・・」
「可愛いなー」
「おい」
「・・・・・ッ」
冷華はというと戸惑っていた
「・・・はぁ・・・まぁ次うちが帰ってくるまでには決着つけといてよ?」
「結婚式は呼ぶからその時ね」
「「千草」」
低いドスのある声で哉夜と琉星はそういった
たったそれだけで冷華と千紗を凍りつかせるのには十分だった
それぐらいの威圧があった
