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ブルースカイ

第11章 昌孝

これやから、人に関わるて嫌なんや。









待てよ。普通に逃げれるやんな、今の環境。ケンカ売ったせいで、単位ももらえんし、冷静に考えたら、逃げたがマシやわ。









ほんまに嫌なんかな。フミとかマサに引きずられてるって言い訳かもやわ。ほんまは俺、楽しんでる?









昔の俺は昌孝と一緒、失敗しても、裏切られても、謀略とか、マイナスの付き合い以外、人間関係なかったはずや。









自分の知識とか、経験ひけらかす事ばっかで、人間関係調整する事考え出したんは、フミ達と出会ってからや。









昌孝への説教も、昔の自分への怒りなんやろうな。後で謝っとこ。









認めたくないけど、やっぱ俺に一番影響与えたんは、フミなんやろうな。









「なにしとんねん。はよ入らな、鍵閉めんで。」









気付くと、ドアの前にフミが立っていた。









俺は微笑んで手招きする。









フミは中に戻り、グラスを2つ持ってベランダに出てきた。









フミは俺にグラスを1つ渡して言った。









「ヘラヘラして、どないしたん?」









「ヘラヘラしてないわ。色々考えてたん。」









「電話あってたみたいやけど、それがらみなん?」









「いや、それは明美からやったわ。」









「自分ら、しょっちゅう連絡取り合ってるやんな。怪しいわ。」

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