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ブルースカイ

第10章 恵(中)

背中に指が当たり、ゆっくりと動き出す。









「さ・ね・れ?なんやそれ?」









「なんでわからんの?もう一回書くから、次はわかりや。」









「わかった。」









指が当たり、ゆっくり動き出す。









「ご・ぬ・ん?意味わからんわ。」









恵はため息を吐き、俺のティーシャツめくり上げて、再度背中に文字を書き出す。









俺は黙って、文字を感じるのに集中する。









わかった、ごめんや。









「俺もごめん、言い過ぎたわ。」









「やっとわかったんや。これでわからんやったら、ほんまどうしようと思ったで。」









「鈍感で悪かったな。」









俺はティーシャツを戻すと、恵の方を向いた。









恵は目を閉じて、唇をつき出す。









俺は恵の唇にそっとキスをする。









俺が離れると、恵はゆっくりと目を開けると微笑んだ。









「仲直りのキスやね。なぁ、聡。2人でお酒でも飲も。」









「ほな、コンビニ行こか。」









俺は立ち上がった。

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