テキストサイズ

ブルースカイ

第10章 恵(中)

「何考えてるん?」



いきなり正面から聞き覚えのある声が聞こえた。



現実に戻って、前を見ると、フミが座っており、灰皿からはさっき俺がつけたタバコが短くなりながらも、煙を上げていた。



俺はタバコの火を消し、時計を見るとフミに言った。



「早かったな。まだ8時半やし。」



「ソウ、待たせてるから、急いで来たん。」



「それは悪かったわ、ごめんな。」



「ええねん。来週から試験期間に入るし、学校前にダラダラもできんくなるしな。」



「来月、試験終わったら、9月なるまでは帰ってこんし、俺が帰る前に夏休みは何するん?」



「特に予定はないけど、1日くらい飲もうや。後は恵ちゃん大事にしたり。」



「かといって、恵は仕事やしな。」



「アホ、夜の予定は邪魔せんけど、後の予定はライブ来たり、カラオケ行ったり、スタジオ行ったり、大忙しや。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ