テキストサイズ

ブルースカイ

第10章 恵(中)

終盤までは、ぶっちぎりで勝っていた、はずだった。



最後に余裕こいて、ふざけてたのが運の尽き。僅差でやられていた。有り得ないくらいの僅差。



くはっ。勘弁してや。真面目にやっときゃよかった。



念入りに女装させられる。さすがに服は俺の服だから、完璧じゃないのが救い。



恵は終わると満足げに言う。



「うん。綺麗やで。」



俺は恐る恐る鏡を見る。



「なんや、完成形見ると、ビジュアル系バンドにいそうな感じやな。」



「やんな。女装させたろ思ったけど、気が変わったん。ビジュアル系っぽい画像撮ったろうと思って。」



「女装やないなら、それもええな。バンドは1回やってみたかったん。」



俺はそれらしい服を見繕って着替える。



「いい感じやん、らしいで。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ