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第16章 case7 【貴方ニ引キ摺ラレル】 1

顔を動かし、視界の端で斎を捉える。私の右耳が斎の目の前になった途端、いきなり耳たぶを甘噛みされ、

「まっ、やっ・・・」

待ってヤダ、と止める心算が、言葉になってない。

「・・ぁ」

そのまま耳に舌が入り込む。舌に残る水音が直に聞こえる気がして・・・身体は簡単に反応する。

力の抜けた足の間に簡単に斎の指が触れる。しまったっ、何も考えずにスカート穿いてた・・・。

斎にはパンツスタイルだろうと、スカートだろうと、スパッツだろうと関係ないかも知れないけど。

スカートの下は、今日はもろパンティで・・・。

指が薄い布の上を、何度も滑る。

・・・ドキドキが、止まらない。それだけの刺激なのに、身体はもう期待してるのだから。

「俺から逃げると、出来なくなるよ。キモチイイコトが」

「逃げる訳じゃ・・・」

ない、と言葉を続ける心算だった。視界の左端に何かを捉えるまでは。

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