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第3章 case2 【貴方ガ欲シイ】 1

部屋に戻ると彼から離れた。別にくっついている必要はない。

無いけど・・・あの人誰?

「知りたいか?」

・・・聞きもしないのに、問われる。人外だと、そこまで知り得るの?

瞬間移動出来る人間など居ない。だから、彼はヒトではないのだ、と再認識する。もう、色々あったから驚きはしないけど。

知りたいか?と聞かれれば、知りたくない。ただ・・・。

「今後、また会ったら面倒」

それが本心。

「会う可能性は多分にある。何せこの屋敷の一人娘だからな」

「はい!?」

この屋敷!?ってまさか・・・。

「ここは表向き、理事長の屋敷。実情は俺の物だが」

「理事長!?・・・の血縁?」

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