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第3章 case2 【貴方ガ欲シイ】 1

「藤沢絢乃さん」

第1図書室のドアを開けようとすると、声をかけられた。

・・・見慣れない顔。同じ制服の女生徒。

「話があるの。ついてきて下さらない?」

言いたい事を言って、踵を返し相手は歩き出す。

第一印象、高飛車。嫌な感じ。
でも無視する訳にもいかず、渋々ついていくことにした。

ついていった先は・・・第2図書室ドアの前。

・・・嫌な予感がする。

「あの、話って?」

「中でしましょう」

そういうと、古びたドアを開け、中に勝手に入っていく。・・・はっきり言って、入りたくない。

私の中で警告している。これ以上進むな、と。そして、目の前に見える背中が、嫌な予感を増幅させる。訳が解らないまま。

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