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NO VOICE LOVE

第1章 はじまりは、すぐそこに



騒がしかったライブハウス内が、
しん、と静かになった。
客側のライトは暗く落とされ、
ステージだけがスポットライトに
照らされる。

さっきまでとは全く違う
周りの雰囲気に、
後ろの方で立っていた未夢は
息を飲む。

「ねぇねぇ、次って旭さんのいる
RUSH(ラッシュ)だよねっ?」

「そうそうっ!
私RUSHが聞きたくて今日来たんだから!」

「旭さん、本当に歌うまいよねぇ…」

「ってか、RUSH自体
音楽センスめっちゃあるもん!」

未夢の前に立っている女の子2人が
そんな会話を交わしているのが
聞こえた。

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