
君がくれたぬくもり
第23章 聖夜の裏切り
――――……
「はぁ…はぁ…」
たどり着いた場所はよくわからない場所。
店を飛び出してきちゃった…
「どうしよう…」
「陽菜ちゃん!!!!」
背後から名前を呼ばれ、振り向いた。
「……西田さん…?」
「はぁ…はぁ……陽菜ちゃんが足遅くてよかった……」
嘘……
追いかけてきたの……?
「よかった…」
西田さんは柔らかい笑顔で近寄ってきて、優しく抱きしめてくれた。
その笑顔に、このあたたかさに甘えたくなる。
「う………っ」
「泣いていいよ?
僕がそばにいるから……。」
そんなに優しいこと言わないで……
もう……
我慢できないの………
―――――……
―――――………
