君がくれたぬくもり
第18章 元カノの存在
静まり返るリビング…
ソファに崩れるように座る岳に、陽菜は話し掛けた。
「ねぇ…マリナさんって誰?」
「……。」
岳は何も言わない。
それでも気になる陽菜は岳の隣に座った。
「ねぇ」
「…お前には関係ねぇ…」
「でも……っ」
「関係ねぇっつってんだろ!!」
ビクッ
突然大きな声を出した岳に、陽菜は目を丸く見開いた。
と同時に、わかってしまったんだ。
…あの人は岳の元カノさん。
ほんとにそうかはわからないけど、女の勘ってやつだ。
だとしたら、マリナさんは岳を狙ってる…?
ドッと不安が押し寄せてきた。
これ以上何も考えたくなくて、陽菜は無理矢理笑顔を作る。
「ごめんね!あっ陽菜、お風呂入ってくるね!」
「…陽菜……」
陽菜はそそくさとリビングを出て自分の部屋に入った。
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