
トライアングル・ラブ
第29章 変えられぬもの
「私は…、今ここに立てていることが夢みたいで…言葉に出来ないくらい嬉しいです!まさか自分が…。本当に…皆のおかげで…。」
私はもう言葉にできなかった。
溢れる涙が私の言葉を妨害する。
「姫奈ー!お前の気持ちは届いてるぞー!」
「姫奈おめでとー!」
体育館の中央に立ち上がる2人の人物。
そう。
山ちゃんと沙織だ。
「山ちゃ…。沙織…。」
山ちゃんと沙織が立ち上がったのを見て、クラスメート全員が立ち上がり、私に温かい言葉と拍手を送ってくれた。
それに便乗し、他の生徒も立ち上がる。
