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トライアングル・ラブ

第29章 変えられぬもの



「相田七海ちゃんだー!」

「「うぉーい!!」」


私は司会者の叫び声と生徒たちの歓声を聞き、反射的に目を開け、勢いよく首を右に回した。


そこには、小さな灯りに照らされながら生徒たちに手を振る七海先輩の姿が。

七海…先輩が準プリンセス?!


私は心の中で波類先輩が準プリンセスかミス・プリンセスだと思っていたので、まさかの七海先輩で驚きが隠せない。

生徒会長が再び舞台袖から出てきて、七海先輩に賞状を手渡した。


「皆、本当にありがとうございます!この賞状は、どんな賞状より、どんな宝物より、私の大切な宝物です!」

七海先輩は涙を流しながらも、最高の笑顔を生徒たちに送った。

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