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たまゆらの棘

第3章 螺旋

悔しい。悔しい。倫はこんな目にあう自分自身を呪った。
何故…何故…こうなる?イギリスに来てまで何故こうなる?

何かのドラッグだろうか。サムの責めは動けない倫の体に耐え難い苦痛を与えた。苦しみの中で倫は死にたかった。イギリスに来て、初めて死にたいと思った。サムの狂気じみたセックスは怖く、倫の体だけでなく、心を粉々に壊した。倫を生け贄だと唱え、よくわからない呪文のようなものを唱えながら蝋燭を垂らしながらのセックスだった。倫は幼い頃の義父とは違う怖さを今、味わっていた。

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