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俺が姉さんを気にしているのを見て、クロさんは言う。クロさんの言うこともわかる。しかし、あんなに怯えていた姉さんを見るのは初めてだったので、置いていくのを躊躇ってしまった。それが顔に出てたのだろう。クロさんは俺に、
ク「誰しも01人になりたい時も有るだろう。」と言った。
おっしゃる通り。おっしゃる通りですが、気にくわない。俺より、姉さんのことを理解しているような感じがたまらなく嫌なのだ。愛情とは違うが、姉さんのことで負けるのは嫌だ。彼奴等に負けるより、知らない人に負ける方が悔しい。でも、此処にいても仕方ないだろう。俺はクロさんに着いていく。
流「気分転換もしたいし。」誰にも聞かれないように呟く。
ク「では行こうか。」
流「そっすね。」

ク「ところで君は、ルナに好意を寄せているのかい??」
歩き始めて約30分。土手についた時、こんな事をいきなりクロさんは聞いてきた。
流「意味がわかりません。」
ク「そうか。ルナのことを慕っているように見えたからね。」流「後輩ですが、腕は認めます。あと、あの責任感も。好きとは違う意味で慕ってますね。」
半分嘘。半分本当。確かに、後輩だが力強い仲間として見ている。反面、素敵な女性としても見ている。俺が、さっきクロさんに抱いた気持ちは嫉妬である、と言うのも気付いている。
流「クロさんはどうなんですか??」なんとなく、聞いてみた。
ク「ルナのことは好きだよ。」さらりと言いやがった…
流「えっ…それって…」激しく動揺する俺に
ク「友達としてね。」
……………なんだ…びっくりした。
流「そうなんすか…」
ク「僕も、彼女は可愛いと思うよ。さて、そろそろ公園に戻ろうか。ルナが起きるかもしれない。」
公園を出て約01時間というところか。確かに起きているかもしれない。
流「そうですね。戻りましょう。」